何故、黒字倒産が起こるのか

以前、「倒産企業の約半数が黒字」というタイトルでブログをあげましたが、もう少し詳しく黒字倒産についてお話しようと思います。

 

 

 

黒字倒産とは、損益計算書上では利益が出ているのに資金が足りずに会社が継続できないことを言います。

 

黒字倒産のきっかけはいろいろありますが、大きなきっかけh

  • 過剰な設備投資
  • 過剰な在庫
  • 収支バランスの悪さ
  • 急激な売上UP
  • 多額の借金

これらに共通することは、どれも損益計算書には反映されない数字だということです。

 

設備投資をした場合、設備投資をした分は数年にわたり減価償却として損益計算書に計上されますが、設備投資にかかったお金は数年にわたって支払うのではなく、1回で支払うことになります。

 

在庫の場合、損益計算書に計上できるのは売れた分だけで、残った分は損益計算書には計上できません。しかし、仕入れた分のお金は売れてないからと言って支払わなくても良いわけではなく、売れていなくてもお金を支払わなくてはなりません。

 

収支バランスは、売上債権と仕入債権のバランスのことで、売り上げた分のお金が入ってくる前に、仕入れた分のお金を支払わなければならず、売上債権の回収サイクルが長ければ長いほど、先出のお金が増えることになります。売上債権や仕入債権の増減は、損益計算書には反映されません。

 

急激な売上UPは、売上がUPすると必然的に仕入もUPします。この時、資金を潤沢に持っていなければ、仕入債権の支払が出来なくなります。

 

借入金の場合、借りたお金を支払っても損益計算書には計上されません。お金が出ていくだけで損益には全く関係ありません。

 

 

 

黒字倒産をする理由は、わかりやすい損益計算書しか見ていないことが原因です。

 

逆に言うと、貸借対照表もちゃんと見ていれば黒字倒産は避けられるということです。

 

黒字倒産したくないなら

  • 売上債権と仕入債権の管理をする
  • 資金繰り表を作り管理する
  • 計画的に設備投資をする
  • 貸借対照表の内容を理解する

 

これが習慣化できれば、黒字倒産のリスクは大きく減ります。