銀行主導のM&A 中小企業への影響

2021年9月1日、りそなグループの傘下にあるりそな企業投資株式会社が民間企業の買収を行いました。

 

買収理由は創業者の高齢化を見据えた事業承継で、りそなから非常勤役員を派遣し将来の経営陣への売却を念頭に事業継承を進めるとのことです。

 

金融機関による民間企業の買収は極めて珍しいことですが、事業継承に悩んでいる企業にとっては救いの手となるでしょう。

 

事業継承の方法として、1.将来の経営陣への売却 2.企業文化や方向性が合う他社への売却 3.新規株式公開 という方法を使って事業継承を行うようです。

 

事業継承に苦しむ企業の救いの手となる反面、銀行主導で行われることを手放しで喜んでもいられません。

M&Aは悪ではありません。しかし、全てが善というわけでもありません。

 

資金繰りにあえぐ企業にとっては、銀行主導のM&Aが吉と出るか凶と出るか。

 

元々手元キャッシュが少ない企業が多い日本で、ましてやこのコロナ禍で資金繰りに苦慮している企業が多い中、銀行主導のM&Aは中小企業の将来を大きく左右することは間違いないでしょう。