倒産企業の共通点

2000年以降、倒産件数は歴史的な低水準が続いていますが、その反面、休廃業・解散は過去最多を記録しています。
融資を受けても売上が戻らない限り、返済が滞れば倒産を余儀なくされてしまいます。

 

休廃業・解散が増えている背景には、融資を受けても売上回復が見込めない、返済の目途が立たないなど、先行きの不安から事業をたたむという選択をする人が増えているのではないでしょうか。

 

コロナウイルス感染拡大により売上が大幅に減少したことが原因で、資金繰りが上手く行かず倒産、休廃業、解散するケースが多いと思いますが、防ぐ手立ては本当になかったのでしょうか。

 

弊社にご相談にこられる方の中には、いろんな所へ相談にいったが、新規融資が受けられない限り会社を立て直すことは難しいと言われた。それでもなんとかすることは出来ないのかというご相談があります。


いろんな所へ相談に行くきっかけは、売上の大幅な減少です。しかし、お話をよくよく聞いていると、感染拡大だけが原因ではないと思うケースが多くあります。

  • 資金繰りの管理をしていない

  • 利益率を把握していない

  • ロス率を把握していない

  • 原価管理が出来ていない

  • 当座比率を見ていない

など、これまで積み重ねてきた習慣が大幅な売上減少をきっかけに、噴き出した結果、今のような状態になってしまっています。

 

元々、資金繰りに余裕がない中小企業を助けるために、無利子無担保の緊急融資や支援金を打ち出していますが、売上の大幅な減少はきっかけにしかすぎず、根本的な体質を改善するサポートが無い限り、再起は難しいのではないかと感じています。

 

再起をかけてやっていきたいが、第三者に依頼するとお金がかかる、そんなお金をどこから捻出するのか・・・
危機迫る状況で、そんなことをしている場合ではない・・・
でも、何かしなければ会社をたたむことになる・・・
お話を聞いていると、いろいろなジレンマを抱えながら日々、葛藤されています。
これまでやってきたことを後悔し、悔やみ、涙を流される方もいらっしゃいます。

 

不思議なのですが、弊社にご相談にこられる方の多くが、切羽詰まって右にも左にも首を振れない状況で、お知り合いの方に紹介されていらっしゃいます。
そんな方のお話を聞くたびに、「なんでもっと早く相談にこなかったのか・・・」という思いになります。

 

弊社でなくても結構です。
少しでも事業に不安を抱えているなら、誰かに相談してください。
一人に相談しても不安が消えない、解決策が見つけられないなら、いろんな人に相談してください。
諦めずに進んでいれば、何か方法が見つかるはずです。