小さなきっかけ

少なからず誰しも、人から良く思われたいという感情があると思います。

私も昔、「仕事ができる人と思われたい」と必死に背伸びをして仕事をしていました。

虚勢を張り、強がって、何でも出来ます!と・・・、弱い自分を見せてはダメ、強くなかったらアカン、仕事なんやからそうでないとアカンと思っていました。

でも、師匠と一緒に仕事をするようになり、そんな思い込みが自分の成長を止、お客様との距離を生んでいることに気づきました。

師匠は誰の前でも変わりません。誰に対しても同じように、素の自分で接しています。

そんな師匠を不思議に思い「何で、いつもそんな感じなんですか?」と質問をすると師匠は、「作った自分では人は心を開いてくれへんやろ、俺らの仕事は相談に来てくれた人の困りごとを解決することや、解決するには相手の本音を引き出せなアカン、本音を引き出そうと思ったら俺らは常にオープンマインド(自分をさらけ出し、多くを受け入れる心)でおらなアカンねん。初めて会う人に本音を話すのは難しいやろ?馬鹿にされたくない、出来ない人やと思われたくないって色んな思いがあるからなかなか本音を話されへんねん。困って相談に来てるのに本音が話せへんかったら意味ないやん。せやから俺らは常にオープンマインドで、本音を話せる環境を作っていかなアカンねや」

こんな話を聞いたからと直ぐにオープンマインドで人と話ができるわけでもなく、相変わらずの私で仕事をしていたのですが、ある時ふと「あーそうか、人に良く思われたいんじゃなくて、出来ひん自分を受け入れたくないやな、完璧な人間なんていいひんえんから、出来ないことがあってもええやん」という事に気づいた時、スッと自分の腹に落ちました。

変わったのはそこからです。

師匠を介さず直接、私に連絡をいただけたり、少しづつ本音を話してくれたり、私の話に耳を傾けてくださるようになり、それだけではなく、お客様と話をする時、自分自身の気持ちが凄く楽になりました。

良く見せようと着飾った自分を捨てたことで、凄く沢山のモノを得ることが出来ました。

師匠はよく「しょーもないプライドは捨てろ」と言っています。

師匠の言う、しょうもないプライドってこういうことなんやろなと実感しています。