❝考動力❞で解決する

何かを始めるとき、問題や課題を解決したいとき、目的や目標を達成したいとき、結果がでない、思うように行かない、上手く行かないと、悩み考えることは沢山あると思います。

 

悩み始めると出口が見つからず、更に深みにはまり抜け出せないという経験をした方もおられると思いますが、この深みから抜け出す方法が考動力です。

考動力(こうどうりょく)とは

 

  • 考えながら動く
  • 動きながら考える

力を意味しています。

仕事やプライベートで何かを始めるとき、問題や課題を解決したいとき、目的や目標を達成したいとき、まずは考えることから始めると思いますが、考え始めたのはいいけれども答えが出てこないと悩んだりすることはありませんか?そんな時、考えが足りないと更に考えることをしてしまっていませんか?

実は「更に考える」という判断をした時点で、成果が出ない・進まない・上手く行かないという結果が見えているのです。

 

更に考えるという判断をすることが間違っているわけではなく、考えても答えが出ないのだから、更に考えるのは当然のことです。

しかし、考えるというのはあくまでも頭の中で妄想をしているだけなので、現実世界でその妄想が正しいかどうかの判断はいくら考えても答えは出てきません。

 

成果や結果を出すために、頭の中で簡単なシュミレーションをします。

  • こうするにはこうしよう
  • こうなったときはこうしよう

いくつかの仮説を立て、目的や目標を達成するための方法を考えます。

しかし、考えている段階ではその仮説が正しいのか、また、方法が正しいのかと言った答えがでることはなく、行動に移して初めてそれが正しかったのか、誤っていたのかという答えを知ることができます。

 

成果や結果を出すには、考えながら動く、または、動きながら考えるということが一番の近道で、考えながら動く・動きながら考えられる力のことを、考動力と言います。 

「考動力」と「行動力」の違い

考動力とは考えながら動く、または、動きながら考える力と言う意味です。

これと同じ読み方に行動力がありますが、これは積極的に動くと言う意味です。

 

行動力は単に動く力ですが、考動力は動きと考えを同時に行うところに違いがあり、周囲から仕事ができると評価を受ける人はこの行動力を持っている方が多く、また、行動力を持っている人は生産性が高い人でもあります。

考動力が必要な理由

人には2つのパターンがあります

  • 考えずに動く人
  • 考えても動かない人

考えずに動く人は、直感タイプ。

思いついたら準備もせずにまず動く、このタイプの人は、動いてみなければわからないという考えを持っており、動くことで自分の直感との差や違いを探そうとする。

物事が進むスピード感が早いというメリットはありますが、失敗も多く経営資源の消耗が激しい傾向にあります。

 

考え抜く人は、リスクを避けたいタイプ。

あんな事もこんな事もしたいと思っているものの、失敗したくないという考えを持っているため、失敗しない方法を徹底的に追及する。このタイプの人は、少しでも失敗する要素があれば動かない事を選択しがちです。

 入念に考えているので失敗や損失が少ないというメリットはありますが、時間がかかり過ぎるため、タイミングを逃しチャンスを掴めないという傾向にあります。

 

どちらが良くて、どちらが悪いというのはありませんが、どちらも共通してムリ・ムラ・ムダが多くなってしまうところがあります。

資金や資源が少ない場合、ムリ・ムラ・ムダは、資金や資源の浪費に繋がり、結果が成果がでないという状況に陥ってしまいます。

 

考動力は、考えずに動く人の良いところと、考え抜く人の良いところを掛け合わせた、ハイブリッドな力で、ムリ・ムラ・ムダを無くし生産性を上げ、成果や結果が得やすくなります。

考動力の鍛え方

 

考動力の構成要素は、

  • 情報を持つ
  • 仮説を立てる
  • 検証をする

の3つです。

考動力を既に持っている人は多く、プライベートでは考動力を無意識に発揮していることがほとんどです。

車を運転しているときを例題に上げて説明すると、

  • 交差点に差し掛かったとき、左の小道にいる自転車が視界に入った(情報を持つ)
  • 飛び出してくる可能性があると(仮説を立てる)
  • スピードを落とし交差点に向かう(検証する)

これが行動力で、実は誰しもが自然と出来ていることです。

しかし、プレッシャーがかかったり、緊張したり、感情的になると考動力を発揮できなくなってしまいます。

特に仕事では、考動力を発揮できていない人が沢山いらっしゃいます。

 

考動力を鍛えるには、常に意識をすることがもっとも大切なことです。

「なんやそんなこと!?」と思われたかもしれませんが、常に意識するということは非常に難しく簡単なことではありません。

 

情報にアンテナを張り、目の前で起こっていることの原因やその先について仮説を立て、仮説を検証するという、「情報→仮説→検証」というサイクルを意識して仕事に取り組むことです。

 

これを繰り返すことで、考えながら動く・動きながら考えるということが習慣化され、行動力を身に付けることができます。 

おわりに

2019年に起こったパンデミックは、日本経済の成長にストップをかけたどころが、低迷にさらに拍車をかけました。

ゼロゼロ融資の返済は始まっているのに、業績が回復しない会社も多く倒産する企業が多くなると予想されています。

そもそも、ゼロゼロ融資が始まった当初から、倒産の先延ばしをしただけで何の問題解決にもならないという意見もありました。

 

そんな状況の中、経済界の後押しによる賃金UP・原料不足による価格高騰・円安など、経営を苦しくする要素が沢山あります。

既に苦しい状況にある企業も多く、今、動かなければ先の結果は見えています。

 

考えるだけでは未来は何も変わりません。

未来は不確実なモノしかありません。

それなら、考えながら動き・動きながら考えて、答えを出していくしかないのではないでしょうか。