「こんなはずじゃなかった」と後悔しないための習慣

仕事をしていればこんなはずじゃなかったと思うことは沢山あります。
「あの時こうしておけばよかった」など色々と思うところはあるでしょう、ただ、起こってしまった過去を変えるのは難しいことです。

「過去は変えられないのだから前に進むしかない」と言われても、なかなかそうはいかないのが人間で、多くの方は起こってしまった過去を思い、心理的なストレスを抱えてしまいます。

ではどうすれば「こんなはずじゃんかった」と後悔しないようにできるのでしょうか?答えは簡単です。
絶対に後悔をしないようにすることはできない、これが答えです。
しかし、後悔する回数を減らすことはできます。

日本人の給料はこの20年、他国と比較しても異常なぐらい上がっていません。
誰しもが「こんなはずじゃなかった」と思っているはずです。

原材料を他国からの輸入に頼っている日本は、供給が不足している原材料が高騰していることで物価高になっていますが、原因はこれだけではありません。
先ほども言いましたが、他国では年々給与が上がっているのです。
上がった人件費は当然、価格に転換され、そうなれば当然、輸入の価格は上がります。
物価上昇についてメディアでは、供給よりも需要が高くなっているからという報道しかされていませんが、何故、他国の給与が上がっていることもその要因の一つであるという報道がなされないのか不思議でなりません。

「こんなはずじゃなかった」という後悔を減らすために必要なのは、「仮説を立てる(自分なりの仮の答え)力」です。
仮説とは、ある現象を合理的に説明するために仮に立てる説という意味で、仮説は、実験や観察などによる検証を通じて、事実と合致すれば定説になります。

あくまでも仮に立てる説なので、「本当なのか・本当でないのか」「正しいのか・正しくないのか」は重要ではなく、自分なりの仮の答え(仮説)を立てることそのものがとても重要なことなのです。

問題や課題の解決、目標の達成に取り組むとき、多くの人がしなければならないことはわかるが、何から始めればいいのかわからないと思ってしまいます。
「何から始めればいいのかわからない」と思ってしまうのは、要素が沢山ありすぎてポイントが絞り切れていないからです。
自分なりの仮の答え(仮説)を立てるということは、ポイントを絞ることになり、自分なりの仮の答え(仮説)を立てるからこそ、何から始めるべきかがわかります。

例えば、好意を寄せている異性を付き合うという目標を立てた場合、相手との距離感を詰め自分に好意を持ってもらうためにデートに誘います。
お相手の趣味や嗜好を事前にリサーチし、これなら楽しんでもらえるだろうというデートコースを考えます。
お相手とのデート中、お相手が楽しんでくれているか、嫌な思いをしていないかなど、どのように感じているのかを観察します。
これが楽しいと言っていたから次はここに行こう、この時あまり楽しそうにしていなかったから次は違うものにしようなど、デート中も次のデートの事を考えてリサーチをしているでしょう。
デート中のお相手の様子から次のデートの約束が取り付けられそうなら別れ際に次のデートの約束を取り付けるでしょうし、難しそうであれば他の手を考えるでしょう。

この例の中での仮説は
〇「これなら楽しんでもらえるだろう」というデートコース
〇「次のデートの約束が取り付けられるだろう」
です。
楽しんでくれるだろうという仮説を立て、デート中は仮説が正しいのか相手の様子を観察し、仮説が合っていたのかどうかを検証し次のデートに活かします。

仕事で「こんなはずじゃなかった」と思う回数を減らすには、仕事でも自分なりの仮の答え(仮説)を立てられるように意識し、自分なりの仮の答え(仮説)を立てる習慣を付けることです。
自分なりの仮の答え(仮説)を立てる習慣を身に付けることで、やらされ仕事も楽しい仕事に変えることもできます。

仮説なんてどうせ当たらないんだから立てる意味がないと思わずに、一度、自分なりの仮の答え(仮説)を立てて取り組んでみてください。
新しい気づきがきっとあると思います。